宮沢賢治の世界01


2019年5月1日、令和元年に舞踊作家協会の公演に参加することとなった。

そんな中、宮沢賢治関係で、門井慶喜著『銀河鉄道の父』読了。

宮沢賢治の父の視点から描く、そうすると宮沢賢治が子どもになるわけで、われわれがみる賢治ではなくなる。どういうことかと言えば、賢治の詩や文学に読む前から想いやリスペクトや目的があって、国語の教科書に載っていることもそんな意味が付与されるんだけど、そんな賢治とは違う変化をこの小説は初めて与えてくれた。簡単に言えば、無垢で純粋真っ直ぐはイメージに有って、プラスそれたのは、お茶目な宮沢賢治だった。

『宮沢賢治の世界』という舞踊作家協会の公演へ参加するにあたるから手に取ったというよりも、それ以前になんとなく手に取り読んだ。
そうすると、あんまり宣伝する気もしなくなってきて、ぼくはそこで踊るだけでいんじゃないか、とか思ったり。

だけど、公演はぼくひとりでやるわけではなく、
多くの関わっている方々、舞踊作家協会の歴史、そのなかで踊ってきたダンサーの熱と汗と悦楽と涙がある。

今回は雑賀淑子先生にお誘い頂いた。

左、雑賀淑子先生

わたしは『春と修羅 序』を暗唱しながら踊る。つまり一体となり、雑賀淑子先生が『雨ニモマケズ』 を琵琶とともに朗詠する(朗詠が適切な言葉か、謡うか、唄うか、読むか、暗唱か・・・)。
4月に入り、暗唱できるようになったが、
リハーサルでは踊りと肉体と言葉と、雰囲気や他ダンサーの存在により、

サイガバレエ
積まれた段ボール箱には公演名と思われる文字がペンで書かれている。

どうして宣伝する気がなくなっていっているかというと、とても不思議で、
力を入れようとすると、動けなくなり、その動けなくなるときに、『春と修羅 序』を暗唱しながら朝、起きると結構楽に起きられる。

鬱ぽくなるというか、もうこのまま死んでいたい。死んでいたいというのは、奈落の底にいる、井戸の底にいる、どんよりした深みにはまっているように、
どろどろと溶けているように動けなくなっているのである。

ぼくは前回の舞踊作家協会のときもそうだったが、とても光栄に思うと同時に不思議と自由になれる場所で、抱えているものから解き放たれる感覚がある。

それは歴史の重みとは違って、バレエ、モダンダンス、日本舞踊、パントマイム、舞踏などのあらゆるジャンルをジャンルという区分けから解き放ってきた舞踊作家協会の試みてきた歴史的挑戦であり、それこそ偉業なのではなかろうか。
と若輩者ながら感じている。

とにかく、5月1日、ティアラこうとうで踊ります!

詳しくは下記をご参照ください。
ご予約はコンタクトで承ります。

舞踊作家協会 ティアラこうとう連続公演No.204
『宮沢賢治の世界』
芸術監督 玉田弘子・雑賀淑子

日時 2019年5月1日 
   開演18:00(開場17:30)

料金 一般  3000円 
   友の会 2700円
  (全席自由)

場所 ティアラこうとう 小ホール
   〒135-0002 東京都江東区住吉2-28-36

<創る人>
飯田晃一
佐藤小夜子
玉田弘子
大谷けい子
工藤史皓
花柳かしほ
三好直美

<出演者>
※各「創る人」へ出演される方々
陽美・石川弘美・上村彩水・川上典子・桑原麻美・雑賀淑子・佐藤公哉(演奏)・古井慎也・水内宏之・水田真子 他