どんぶらこ04

どんぶらこ
どんぶらこ 

日のひかりが降り注ぎ 気の遠くなる空がまたあり
蓮の花のように船団が川岸に旅立つ準備をしている

般若心経
無益
無駄に
桜のはなびらのように水面に浮かぶあるあみゴミがただようようにおもちゃのような船団
端切れみたいで水面をきらきらひかるひかりと同価
どこにいく
というのではない
波間いったり
きたり
くりかえしてるようで
変わっている

忘れられた悦がある
自由だ
極彩色
私はわたしのためだけに存在する
涙と一体

ぷかぷか
ゴミがゴミを寄せ付ける
ここまで堕落できないというくらい自由に
きれはし、のせんだんならいける
どこまでいけるか
それは地図にない
地図でいう
どこという座標じゃない

解決が目的でない
淀みならよどみの中に
迷いならまよいの中に
盲目が盲目をつれていけるか
行けばいいとおもう
名前を剥奪されてもされてもわたしはいる
塊が
ゆれる
かきあつめる
色がぶつかる

荒川が それがまた 
泥のなかで底がみえず 茶色 みどり 灰色が混ざったような 

その上を 豆粒のように小さい船団がくる 
一人は蝶のような  
そのちょうちょが川のまんなかで開いた
絵の具を塗った羽がパタパタひらいた
蓮のはながさいたようにせまってくる 

涅槃 

そんな香りが ただよってくる 

現実なのか不思議なかんじがしてくる 

川の大きさと 人形の小ささで距離感や大きさも馬鹿になっている

川には
プラスチック 日本語で はし ブルーシート

無理やりペンキをぬったような 
贅沢でないかんじの船 
エンジンが積まれてるようだが、科学的な力で動いてるとは思えない
ゆうゆうとただよう
波間
プカプカ船体にあたるとおと
ゴミもなにも関係なくきれいに存在する強さ
極彩の軌跡を描く

波間
子供

船団の人々は国のひとのように優雅に
たのしく
ひょうひょうと

無限の時間をいきている、縦軸も

遊んでる
飯田君の師匠は 元藤さんで、橋の下に戦争中に逃げ込む
と川を死体が流れてくる、橋の下は生と死がであう場所といった

昔川近くにすんでいた
外国の人が小さな小屋に昔にしかないようなミシンでかばんをぬっていた
働かないかと家にいくと八人くらいひとへやで寝泊まりしてた

足立区
橋のしたでクリスチャン協会の人にさそわれて いくと日雇い労働者の団体がまっていた
毎月二回
神父が聖書をよみ、「アーメン」
ならび、豚汁とパンを配る

弱者が弱者 
をたすける
わかちあう

ザブーン
ザブーン

ういたうちちけられたひと 
苦界浄土
風車 が回る 

捨てられた 
石をつむ 
彼岸
此岸

私は河原者

呪わしく 
信じるは、この身体と 仲間

そんな想念


かき混ぜながら
波間をぷかぷかいく船団

優しい
この優しさに価値がある
優しくするんじゃない存在が優しかった

今回のどんぶらこは
川とのコラボレーション

川も 笑っている気がした 

なんとなくイベントがおわり、船をおり、船団の人々は川に飛び込む 

だんだんに 水溜まりで泳ぐ 子供みたいに見えてきた 

涙がザブザブ
いい
ぷかぷか
花びらみたいに裸体がゆれる(ただしくは 半裸 )