春にうちあげられた魚

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さきのばしにいろんなことをしたくなる。まわりは動いているのに自分だけとりのこされている。焦ってみたり混乱するようなのが好きになり、足が絡まり、まっすぐ歩けなくなってしまう。夢遊病弱者のようにうつつにふらり、眠りから日射しのなかににそっと出かけたい。

春うらら、季節はまだ2月だがこの時期のまだつよくない白い光がいい。うちの四番目の赤ちゃんなどは、太陽にほっぺをてらされ真っ赤になりながら、眠っている。公園の鳥の音、自転車の音、キーキーとしたもの、子供のはしる音、はしゃぐ声、きがざわめき、影が揺れる、ベビーカーに乗りながらいろんな音がするこれは気持ちいいにちがいない。もう3か月産後を過ごしていた。散歩にはよくいったが、家の中では、すっぴんだし、髪の毛も寝起きみたいで パジャマやガウンを羽織っていた。

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なるべくそのほうがシャキッとしないですむ、休む時は休む気でいないといけない。部屋が片付くとシャンとして、本でも読みたくなる化粧すると気取りがでるし、よそ行きになる、沢山
食べるとうごきなくなる、なるべく何もしないで藻の中にいるしかない、産後はしっかり休んだほうがあとで体が動くらしい。

無理するあんまりあとにひびくらしい、産む前は何やら、気忙しく、無意味にソワソワし、眠る時でも普段着や化粧したまま眠ったり、神経を尖らせていた。しかし今はこの時間にいつまでもとどまりたいみたいで、部屋をはいてゴミをかきあつけるが、幸せの代償、この一刻が過ぎ去るのが悲しく、またもとのようにはならないがゴミをまた床にもどしたりしていた。ゴミも一部だ。人から洋服をもらったり食べ物ももうもらった瞬間に完結していて、味わいきったらこのときが過ぎ去ると思うと恐怖でとまてしまう。

そうやって無駄にしてきたものは多い。前髪を長女の前髪をうちの母親が遊びにきて、切ってしまった。大騒ぎになった。ふだんそんなことはないのだが、今回の産後は四回目だけあり慎重に完璧にすごそうとしているのか、やたらと心配したり、ショックをうけてしまう。迷惑ものである。感謝仕切ってしまったらこの藻のなかからとびだしてしまう。


外はもう春になりかけているのに、私はゴミヤラダンボール、巨大な藻をかついで歩いている暇というかもてあましていたけど内心何もしたくなく、気持ちだけがドキドキしてたのかもしれない


カビ がはえるほど寝ていたいいろいろ寝かせておきたい
落ちついてすむとまた嫌になり、焦ると叫んでしまう、無益な 叫ぶ、赤ちゃんではなく、私のほうも産まれなおしているみたいでなんでもかんでもじたばたしてしまう。

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実際四番目の赤ちゃんは落ちついている
春にうちあげられた魚くのように藻がなくなり、ジタバタしてしまうかもしれない。産まれた時はとかなきかたも泣いたそのこえに驚き、風に笑い、手が動いた、足が動いた、それにびっくりしたり、まず次男なんかは自分という存在があるのを知るまでかなり時間がかかった。よくよくこれでよし、産まれて歩くまでだって知らないなかからよくやってきた。

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だから大丈夫だろうとそんなんで最近は鬱蒼鬱
すがすがしくないもののほうに魅力をかんじている化けねこ  座敷
無益なこと
無駄
隠れられそうなものにだ。
春は螺旋 竜巻のようにくる、 くるりくるり 
ため息もほおづえも 考えごともふきとばされてしまう。
忘れものはないか、
春にふきとばされないようメモ うすぐらい企みは机のなかにかくしておこう 
動物なんだろう 春がきて 風がふき
土の匂いがすると
馬鹿 みたいに 楽しくなってしまう
本当に 途方もなく 
渦巻いている 
手にとってありがとうといえる 
ふにおちる体がいる