夜のお話し

夜、ねるまえ、
我が家では飯田くんのおはなしがはじまることが多い。

飯田くんは上の階、私、と子供四人は下で布団二つにくっついてねてる、
といってもそのうち二人、赤ちゃんふたりなのでゆったりしてる、
だいたいうちは少し遅め、
9時すぎねるのはくじはんとか10時近くなったりしている
電気を消し、

やや赤いきいろみのある
光をつけ、みんな毛布に潜りこむ、

長女はよく潜りこんだ毛布の中で目をあわす、秘密の世界がはじまる、
楽しい
二女はまだ3ヶ月だが泣かずにはじっこでつぶらな目をあけて暗闇をみている
次男はやらかい感触の毛布が好きなので毛布にくるまり、

足のしたのときもあったり、場所をてんてんとして寝る、
長男はおはなしがすきだ。寝にいきそうな飯田くんを捕まえ、
暗闇にひっぱりこむ、「ねえ、おはなしは」
「今日のおはなしは?」
飯田くんも毛布をかぶり、

みのむしのように
長男の上に被さり、

おはなしがはじまる、
次男、長女も
その毛布のかたまりにききみみをたてる
印象にのこるはなしをする

みんなに嫌われてた化けねこが橋になって 村を救うはなし

「俺がいいっていってる
 からいいんだニャン」

それから髪の長い三人姉妹のはなし、
一番きれいで髪の長いまんなかの娘の髪は10メートルくらい
バスとか電車が主人公だったりもする 

そのはなしが実話であったようにその橋はネコバシと呼ばれ今も埼玉県にあるそうです
などしめくくられることが多い。

それから絵本もかりてきて読むことが多い、
座ってみんな集まってくる、

外国のみなれないようなこった絵本や魔女がでてくるおはなし、
日常的なおはなし

バーバパパシリーズはよくみて、
学校やサーカス
バーバパパとママの出会いなどもみた

恐ろしい竜がたたかう
などというシーンになるとチョロチョロしてた長女もやってくる
おはなしもおわるころ、

「おしまい」といい飯田くんは
 そぉーと外にでる


目をこすり 
長女は私にくっついて 
だんだんねむりにつく

うちではときどきこわいはなしもしている
でもスリルも
楽しいらしく お化けや妖怪 スリルめいたはなしは 好きみたいだ