観音01

夕暮れ
黄色いひかりが照りつけ
お地蔵さん、不動みょうおうたちが命を
とりもどしたように
誰も見てない竹やぶで輝きだす
素朴な像が道にならんでいる
木々も光を通し、照り返す、道には草が繁り、ところどころに椿が落ちている。落ちた椿の赤と像がかわいい。こいもおよいでいる。細い獣道をとおり、階段を登ると観音がいる。会うのは半年ぶり、一年くらいぶりかもしれない。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

長男、次男、長女ものぼる、長女はまだ一歳なので手を繋いで歩く。とことこしっかりと歩いている。観音のほこらまでつくと、坂の下に景色が広がり、観音がひそかに一番高いところから見下ろしているのがわかる、光がきいろおれんじで観音の表情を照らす、素朴だが、宇宙人のような超越したような読み取れない表情をしている。長男、次男は座り、手をあわす、長女も笑いながら手をはたいている、次男が 「ゆるしてください」といっていた。
「なんで」
ときくと、ばつの悪い顔をして
「許さないから」
という、
そんなきがして
「カカ、怒るから」
ときくと
「そう」
という
子供はおじぞうさんや神様と同等なのかもしれない
大きな目をあけ
いのる
そのあと、長男を筆頭に階段をおり花のお水をかえたりした。みんなたのしそうに花の水をいれかえ、花をさし、できるときれいにできて良かったと笑う
夕暮れのひかりがてるなか、また椿がおちる獣道をくだる
一歳も歩幅が狭いのに転がるようについてくる。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

長男はしんじんぶかい、次男は心がひろい
わたしにたたかれたとかくびしめられたとか、朝おおさわぎして、たときがあった。飯田くんがきて「どうしたの?」みたいになると、長男が「次男ががたたかれ」たとかちくる。
次男は
「たたいてない、
首しめた
でも死んでないからんでないから大丈夫 」という

すごい 
と思った 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

どこにいても神様のひかりがみえると思う