同じ人

ともだちのはなしをすると 
「えっ! 
〇〇さんて ちがうひとだったんですか?
同じ人かと思った

どうやらにんげん
は一人二人と
違う名前があるからといって別の人間でないようだ 
Gさんには私とM
さんは同じ一人の人間に見えたようだ 

どういう意味なのか
「ちがうんですか?」
といわれると同じような気もする 
同胞とか同級生より近い 
自分という輪郭がもう20すぎてもぼやけてくる
もう一人の私は
何してるのか ? 

小学生のとき 追いかけてきて つねったりする男子がいた 
しかし 雨の日に 
「 お前は違う人か? 幽霊か? 
なんか違うぞ」
などいわれた 
全く面食らった 
同じなのに そういえば顔は自分でみてもコロコロ変わる 
急に
「気持ち悪い」
と逃げ出した そいつをみて 雨の日、下駄箱で 笑った 
逃げた 
傘がたくさんさしてあった 

小さいころは 幼稚園バスにみんなでのっていると同じ制服をきて、だんだんに誰が誰か  というより なんで自分は自分なのか? 
他のこの中身は明日も同じなのか 
気になった
バスが日にあたり
ユラユラあったかくて この世のしくみを誰かにおしえてほしくなった 

通りで人にあって
自分だときずいてくれるとびっくりすることがある

自分でも顔がかわったと思ったのに 
何で識別してるか不信になる 

20代 よくいった 
針師は 目がみえなく 杖をついていた 
でも 的確にうってるきがした 

小さいころ 夜 
寝るのが怖かったという 
寝ると産まれる前のところにいってしまうから 

この人はしくみを
きっと知っている
と見えない目のかわりに見えてる世界に
おそれいってた 
この針もなぜか、雨の日にいっていた
窓がらすに水滴がたれ、曇った街がみえた。もし この世のしくみを牛耳ってる人がいたら 
雨の日に誰かの口を使ってでてくるかもしれない